【FP解説】新NISA・オルカンが人気1位に!公務員の正解
日々の公務、大変お疲れ様です。「新NISA」や「オルカン」という言葉は、もはや資産形成の代名詞となりました。一方で、SNSやネット記事では「NISA貧乏」という気になる言葉も目にするようになっています。
今回は、人気ランキング上位の常連となった新NISA・オルカン投資の実態を踏まえ、「NISA貧乏」論は本当に正しいのか、そして人気運用会社がなぜ値動きの大きい「FANG+」のような商品を自社の定番シリーズに加えないのかを、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、公務員の皆様向けに解説します。
ヒット商品の常連となった「新NISA」と「オルカン」
ここ数年、新NISAや、全世界の株式に分散投資する「オール・カントリー」型インデックスファンド(愛称:オルカン)は、各種ヒット商品ランキングの常連として取り上げられるようになりました。国内の投資信託において、純資産総額ランキングの上位を「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が占める状況が続いています。
| 人気の理由 | 内容 |
|---|---|
| 制度面の後押し | 新NISAで非課税保有期間が無期限化され、長期の資産形成がしやすくなったこと。 |
| 低コスト設計 | 信託報酬(運用管理費用)が業界最低水準に押えられている商品が多く、長期保有によるコスト負担が軽い。 |
| 「1本で世界中に分散」という手軽さ | オルカンは1本購入するだけで全世界の数千銘柄に分散投資でき、銘柄選びの手間がかからない。 |
「NISA貧乏」という指摘は見当外れ?FPが解説する誤解の正体
新NISA人気の裏側で、「NISAに回しすぎて手元資金がなくなる」という、いわゆる「NISA貧乏」という言葉も聞かれるようになりました。この指摘は正しいのでしょうか。
結論から言えば、生活設計を伴った正しい手順で積立を行っている限り、「NISA貧乏」に陥る可能性は低いというのがFPとしての見解です。問題が起きるのは、多くの場合、以下のような「積立の順番」を誤ったケースに限られます。
| 「NISA貧乏」になりやすい人 | ならない人 |
|---|---|
| 生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)を確保する前に投資を始めてしまう | まず生活防衛資金を現金で確保してから、余裕資金の範囲で積立を行う |
| ボーナスや臨時収入を全額一括投資してしまう | 毎月の積立額を無理のない範囲で設定し、機械的に継続する |
| 短期の値下がりに動揺し、生活費を切り崩してまで買い増しをする | 長期目線を保ち、下落局面でも淡々と積立を継続する |
つまり「NISA貧乏」は制度そのものの問題ではなく、生活設計を伴わない無理な投資の結果であることが大半です。公務員のように収入が安定している方であればなおさら、正しい手順を踏めば過度に恐れる必要はありません。
なぜ「eMAXIS Slim」はFANG+のような集中投資型ファンドを作らないのか
米国の主要ハイテク企業などに集中投資する「FANG+」指数に連動する投資信託は、他の運用会社から複数販売されており、値動きの大きさから短期的な人気を集めることがあります。
| 比較項目 | オルカン等(分散型) | FANG+等(集中投資型) |
|---|---|---|
| 投資対象 | 全世界(または米国)の数百〜数千銘柄 | 米国の主要銘柄10社前後に集中 |
| 値動きの大きさ | 比較的穏やか | 大きい(値上がり・値下がりとも急) |
| コンセプト | 長期・積立・分散 | 特定テーマへの集中投資 |
「eMAXIS Slim」シリーズが一貫して掲げているのは、「長期・積立・分散」に資する低コストの王道インデックスファンドを揃えるという商品設計の方針です。特定のテーマや少数銘柄に偏る集中投資型の指数は値動きが大きくなりやすく、「無理なく長期で市場に居続ける」という考え方とは相性が良いとは言えません。同シリーズがFANG+のような商品をラインナップに加えていない背景には、こうした一貫した設計思想があると考えられます。
年収500万円以上の公務員が新NISA・オルカンと付き合う3つのポイント
1. 生活防衛資金を確保してから積立を始める
まずは生活費の3〜6ヶ月分を現金で確保し、その上で余裕資金を新NISAでの積立に回しましょう。これが「NISA貧乏」を防ぐ最も基本的な対策です。
2. コアはオルカン等の分散型インデックスファンドに
資産形成の土台(コア)には、オルカンやS&P500のような分散型インデックスファンドを据えるのが王道です。値動きの大きい商品に関心がある場合も、コアを崩さない範囲にとどめましょう。
3. 値動きの大きい商品は「資産の一部」と割り切る
FANG+のような集中投資型の商品を検討する場合も、資産全体に占める割合をあらかじめ決めておくことで、値下がり時の動揺を抑えられます。
よくある質問
Q. オルカン1本で本当に大丈夫ですか?
全世界の株式に分散投資しているため、特定の国・地域に集中するリスクは抑えられています。ただし「株式」という資産クラスへの投資である以上、値下がりする局面は当然あります。長期・積立を前提とした商品であることを理解した上で活用しましょう。
Q. 「NISA貧乏」にならないための目安はありますか?
生活防衛資金を確保した上で、月々の積立額を「なくなっても生活に支障が出ない金額」に設定することが目安です。ボーナス等の臨時収入の全額投資も避けましょう。
Q. FANG+のような商品も新NISAで購入できますか?
新NISAの成長投資枠で購入可能な商品も多くあります。ただし値動きが大きいため、資産形成の中心(コア)ではなく、あくまで一部に留めるという考え方が一般的です。
まとめ:人気商品だからこそ、正しい「距離感」を
新NISAやオルカンがヒット商品ランキングの常連となる一方で、「NISA貧乏」という言葉が独り歩きしている側面もあります。大切なのは、生活防衛資金を確保した上で無理のない積立を続けるという基本を守ること、そして値動きの大きい商品はあくまで資産の一部と割り切ることです。安定した収入という公務員の強みを活かし、コツコツと「長期・積立・分散」を実践していきましょう。
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