複利とは?会社員が月3万円を積み立てた場合の試算と注意点
この記事でわかること
- 複利とは、運用で得た収益を元本に加えて運用し、収益がさらに収益を生む仕組みのことです。金融庁は、長い期間投資を続けると複利の効果が大きくなると説明しています。
- 月3万円を年利3%で30年積み立てた場合、試算では元本1080万円が約1748万円になります。ただし利回りは保証されません。
- 会社員が複利を生かすには、生活防衛資金を確保したうえで、無理のない金額を長く続けることが大切です。
複利とは何か、言葉は聞いたことがあっても、どのくらい差が出るのかはイメージしにくいものです。結論からお伝えすると、複利は時間を味方にする仕組みで、同じ金額を積み立てても、運用期間が長いほど元本との差が大きくなります。一方で、投資の利回りは毎年変わり、元本を下回ることもあります。高い利回りを前提にせず、いくつかの利回りで幅を持って考えることが大切です。
本記事では、2026年10月時点の金融庁の情報をもとに、複利の仕組みと、会社員が新NISAで月3万円を積み立てた場合の試算を解説します。
複利とは何か、なぜ今注目されているのか
- 複利とは、投資や預金などで得た収益を当初の元本に加えて運用することで得られる利益のことです(金融庁)。
- 単利とは、当初の元本に対してだけ利息や収益が計算される仕組みのことです。
- 利回りとは、投資した金額に対して1年あたりどのくらいの収益があったかを示す割合のことです。
たとえば100万円を年3%で20年運用した場合、単利では収益が毎年3万円ずつ増え、20年後に160万円です。複利では収益にも収益がつくため、約180.6万円になります。差は約20.6万円で、期間が長いほど広がります(当サイトの試算、税金や手数料は考慮していません)。
物価の上昇が続くなか、預貯金だけでなく新NISAで長期の積立投資を始める人もいます。金融庁のNISA特設ウェブサイトでも、長期・積立・分散投資の考え方とともに、長い期間投資を続けると複利の効果が大きくなることが紹介されています。
会社員が月3万円を積み立てた場合の複利の試算
試算の前提
- 毎月3万円を積み立て、途中で引き出さない
- 年利は1%、3%、5%の3通りで、毎月その12分の1の利率で複利計算する
- 新NISAの口座で運用し、運用益に税金はかからないものとする。信託報酬などの手数料は考慮しない
- 利回りは一定と仮定しており、将来の運用成果を示すものではない
| 積立期間 | 元本 | 年利1% | 年利3% | 年利5% |
|---|---|---|---|---|
| 10年 | 360万円 | 約378万円 | 約419万円 | 約466万円 |
| 20年 | 720万円 | 約797万円 | 約985万円 | 約1233万円 |
| 30年 | 1080万円 | 約1259万円 | 約1748万円 | 約2497万円 |
※上記の前提に基づく当サイトの試算。実際の運用成果は市場の動きによって変わり、元本を下回る場合もあります。
年利3%の場合、10年後の運用益は約59万円ですが、30年後には約668万円になります。積み立てた期間の後半ほど増え方が大きくなるのが複利の特徴です。一方で、同じ30年でも年利1%と5%では1200万円以上の差があり、利回りの前提によって結果が大きく変わることもわかります。毎月5万円を積み立てた場合の年利別の試算は、月5万円の積立投資の年利別シミュレーションで紹介しています。
会社員が複利を生かすためのポイント
- 先に生活防衛資金を確保する。急な出費のたびに売却すると、複利で増える期間が途切れてしまいます。
- 手取りから無理のない金額を決める。月3万円が難しい場合は、少額から始めて、昇給や支出の見直しに合わせて増やす方法もあります。
- 非課税の制度を使う。新NISAの口座内で得た運用益には税金がかからないため、収益をそのまま再投資できます。仕組みは新NISAの仕組みの解説で紹介しています。
- コストを確認する。投資信託の信託報酬などの手数料は毎年かかるため、長期では差が大きくなります。
注意すべきリスク
- 元本割れ。投資信託などは値動きがあり、売却するときに元本を下回る可能性があります。
- 利回りは一定ではない。試算は毎年同じ利回りを前提にしていますが、実際には年によって大きく上下します。
- 高い利回りの前提に注意。過去の実績が高かったとしても、将来も同じとは限りません。複数の利回りで幅を持って考えましょう。
よくある質問
Q1. 複利とは何ですか?
運用で得た収益を元本に加えて運用し、収益がさらに収益を生む仕組みのことです。金融庁は、長い期間投資を続けると複利の効果が大きくなると説明しています。
Q2. 月3万円を20年積み立てるといくらになりますか?
当サイトの試算では、元本720万円に対して、年利1%で約797万円、3%で約985万円、5%で約1233万円です。利回りは保証されず、元本を下回る場合もあります。
Q3. 単利と複利の違いは何ですか?
単利は当初の元本だけに収益がつくのに対し、複利は収益を元本に加えて運用するため、収益にも収益がつきます。100万円を年3%で20年運用した試算では、単利で160万円、複利で約180.6万円です。
Q4. 複利の効果はいつから実感できますか?
複利の効果は期間が長くなるほど大きくなります。試算では、年利3%で月3万円を積み立てた場合、運用益は10年後に約59万円、30年後に約668万円です。早い時期は実感しにくいため、長く続けられる金額にすることが大切です。
まとめ 複利は時間と続けやすさで効果が決まる
複利は、時間をかけて収益を積み重ねる仕組みです。会社員が新NISAなどで複利を生かすために、次の順番で考えてみましょう。
- 生活防衛資金を預貯金で確保する
- 手取りと支出から、無理なく続けられる積立額を決める
- 利回りを1%、3%、5%など幅を持って試算し、目標とのずれを確かめる
大きな金額を一度に用意するより、続けられる金額を長く積み重ねることが、複利を味方にするいちばん確実な方法です。
専門家と一緒に積立の計画を見直してみませんか
毎月いくら積み立て、何年続けるかは、年収や家族構成、教育費や住宅ローンの予定によって答えが変わります。複利を生かした資産形成の計画をご自身の状況に合わせて整理したい方は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することも選択肢の一つです。
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監修 宮﨑 裕太(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、一種証券外務員)
更新日 2026年10月14日
参考資料
※本記事は2026年10月時点の制度に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の推奨や個別の投資判断を行うものではありません。試算は将来の運用成果を示すものではありません。実際の判断は、関係機関や専門家にご確認ください。