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富裕層は日本に何%?資産1億円以上「165万世帯」の実態と貯蓄中央値

「資産1億円以上の富裕層って、日本に一体どのくらいいるの?」「自分は将来、富裕層になれるのだろうか?」——年収500万円以上の会社員であれば、一度はこんな疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか。

2024年に野村総合研究所が発表した調査によれば、純金融資産1億円以上を保有する富裕層・超富裕層の世帯数は、過去最多の約165万世帯に達しました。日本全体の世帯数(約5,600万世帯)に占める割合は約2.9%、つまりおよそ34世帯に1世帯が富裕層という計算になります。

本記事では、富裕層・超富裕層の定義と最新データ、各年代の貯蓄中央値、そして年収500万円以上の会社員が富裕層を目指すために知っておくべき資産形成の考え方を、データに基づいて解説します。

富裕層・超富裕層の定義と日本全体の割合

野村総合研究所の定義では、富裕層・超富裕層は純金融資産の保有額によって次のように区分されています。

富裕層・超富裕層の区分(野村総研2024年調査)

純金融資産とは、預貯金・株式・債券・投資信託・一時払い保険など金融資産の合計から、住宅ローンなどの負債を差し引いた金額です。

  • 超富裕層:純金融資産5億円以上 / 約9万世帯(全世帯の約0.16%)
  • 富裕層:純金融資産1億円以上5億円未満 / 約156万世帯(全世帯の約2.79%)
  • 準富裕層:純金融資産5,000万円以上1億円未満 / 約325万世帯
  • アッパーマス層:純金融資産3,000万円以上5,000万円未満 / 約726万世帯
  • マス層:純金融資産3,000万円未満 / 約4,213万世帯

富裕層と超富裕層を合わせた165万世帯は、2013年の調査(約100万世帯)と比較すると約1.65倍に増加しており、特に2020年代以降の株式市場の上昇と円安の影響が大きく寄与していると言われています。

なぜ富裕層世帯数は過去最多になったのか

富裕層が増加した背景には、大きく3つの要因があります。第一に、日本株・米国株の長期的な価格上昇です。日経平均株価は2024年に史上初の4万円台を突破し、株式を保有していた世帯の資産価値が大幅に上昇しました。第二に、円安進行による外貨建て資産の評価額増加。第三に、NISAやiDeCoを通じた長期・分散投資の普及によって、資産形成に取り組む個人投資家が増えたことが挙げられます。

裏を返せば、現金のみを保有していた世帯はインフレと円安の「二重のダメージ」を受け、相対的に資産が目減りしていることを意味します。

20代〜70代の貯蓄中央値:あなたは平均より上?下?

「富裕層の話は聞いたけど、同世代と比べて自分の貯蓄はどうなんだろう?」と気になる方も多いでしょう。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2023年)」のデータをもとに、年代別の貯蓄中央値を確認しましょう。

なお「中央値」とは、全回答者を貯蓄額の少ない順に並べたときに真ん中に位置する値です。少数の高額保有者に引き上げられやすい「平均値」より実態を反映しているとされています。

2人以上世帯の年代別・貯蓄中央値(金融資産保有世帯)

  • 20代:中央値 約130万円(平均値 約366万円)
  • 30代:中央値 約400万円(平均値 約875万円)
  • 40代:中央値 約520万円(平均値 約1,194万円)
  • 50代:中央値 約800万円(平均値 約1,955万円)
  • 60代:中央値 約1,200万円(平均値 約2,374万円)
  • 70代:中央値 約1,100万円(平均値 約2,213万円)

注目すべきは、平均値と中央値の乖離が非常に大きい点です。50代の例では平均値が約1,955万円ですが、中央値は約800万円。これは一部の高資産保有者が平均値を大きく引き上げているためです。中央値を「リアルな同世代の水準」として参考にするほうが、自分の位置を客観的に把握できます。

準富裕層(5,000万円)到達に必要な積立期間の試算

たとえば30代・年収500万円の共働き夫婦が、毎月5万円(年間60万円)を年率5%で複利運用した場合、概算では以下のようになります。

  • 10年後:約756万円
  • 20年後:約1,990万円
  • 30年後:約3,990万円
  • 35年後:約5,700万円(準富裕層ライン突破)

あくまで試算ですが、30代からコツコツ積み立てを続けることで、60代までに準富裕層へ到達できる可能性があることがわかります。重要なのは「いくら稼ぐか」よりも「いつ・いくら・どのように運用を始めるか」という行動です。

富裕層の共通点:彼らはどうやって資産1億円を達成したのか

富裕層が保有資産をどのように形成してきたか、その共通点を見てみましょう。野村総研の調査では、富裕層の資産構成において株式・投資信託などのリスク資産が占める割合が、マス層と比べて明らかに高いことが示されています。

富裕層に見られる3つの資産形成パターン

富裕層の資産形成には大きく3つのパターンがあります。まず「コツコツ型」は、会社員として収入の一定割合を長期・分散投資に回し続け、インデックス投資や積立NISAを活用して資産を積み上げたタイプです。次に「事業・相続型」は、自営業・経営者として事業収益を再投資したり、相続によって資産を受け取ったケースです。そして「実物資産活用型」は、不動産投資を通じて家賃収入と物件の資産価値上昇の両方を享受したタイプです。

年収500万円以上の会社員が現実的に目指せるのは、主に「コツコツ型」です。NISAの非課税枠(年間360万円・生涯1,800万円)やiDeCo(年間最大27.6万円〜81.6万円の所得控除)を最大限に活用することで、税制優遇を味方につけながら長期的な資産形成が可能になります。

年収500万円以上の会社員が今すぐできる3つのアクション

富裕層への道を歩み始めるために、今すぐ実践できることがあります。第一に、NISAの積立投資枠(月10万円まで)でインデックスファンドへの積立を開始する。第二に、iDeCoで掛金を上限額まで拠出し、所得税・住民税の節税効果を得る。第三に、家計の支出を見直して「投資に回せるお金」を毎月確保する仕組みをつくることです。

特に税制優遇制度の活用は、富裕層と非富裕層の差を生む最大の要因の一つと言えます。「同じ年収でも、制度を使いこなしているかどうかで、老後の資産額は数千万円単位で変わってくる」という事実を、多くの富裕層は実体験として知っています。

富裕層になるための資産形成ロードマップ(年代別)

富裕層を目指す上で、年代に応じた戦略の立て方は異なります。ここでは年収500万円以上の会社員を想定した、年代別のポイントを整理します。

20代〜30代前半:投資習慣と種銭づくりの時期

この時期の最大の武器は「時間」です。複利の恩恵を最大限に受けるために、少額でも早く投資を始めることが重要です。積立NISAで月3〜5万円の積立を継続しながら、生活費の3〜6か月分を緊急予備費として現金で確保することが基本となります。また、スキルアップによる収入増加も、この時期の重要な資産形成手段です。

30代後半〜40代:収入増加期の積立加速

昇給・副業収入などで手取りが増えるこの時期は、追加の投資額を増やす絶好のチャンスです。NISAの成長投資枠(年240万円)も活用し、個別株や高配当ETFなど積立以外の投資にも挑戦する段階です。住宅購入を検討する場合は、住宅ローン控除と資産運用のバランスを意識した判断が求められます。

50代:資産防衛と出口戦略の設計

資産が積み上がってきたこの時期は、「増やす」から「守る・活用する」へとシフトする意識が必要です。退職金の受け取り方(一時金か年金か)によって税負担が大きく変わるため、事前に試算しておくことが重要です。また、相続対策や資産の引き継ぎ方についても、ファイナンシャルプランナーや税理士に相談を始める時期です。

よくある質問(FAQ)

Q. 富裕層の定義は何ですか?

野村総合研究所の定義では、純金融資産(金融資産から負債を差し引いた額)が1億円以上5億円未満の世帯を「富裕層」、5億円以上の世帯を「超富裕層」と定義しています。2024年の調査では、富裕層・超富裕層を合わせた世帯数は約165万世帯です。

Q. 日本の富裕層の割合(パーセント)はどのくらいですか?

日本の全世帯数(約5,600万世帯)に対し、富裕層・超富裕層の165万世帯は約2.9%を占めます。つまり約34世帯に1世帯が富裕層という計算になります。なお、準富裕層(5,000万円以上1億円未満)を含めると約490万世帯(約8.7%)となります。

Q. 40代の貯蓄の平均・中央値はいくらですか?

金融広報中央委員会の2023年調査によると、40代(2人以上世帯・金融資産保有世帯)の貯蓄中央値は約520万円、平均値は約1,194万円です。平均値と中央値の差が大きい理由は、一部の高資産保有者が平均値を引き上げているためです。

Q. 年収500万円でも富裕層になれますか?

可能です。重要なのは収入の絶対額よりも「投資に回す割合」と「運用期間の長さ」です。年収500万円でも月5万円の積立を年率5%で30年間継続すると、複利効果により約4,000万円に達する試算があります。NISAやiDeCoの税制優遇を最大限活用し、長期・分散・積立の原則を守ることで、準富裕層・富裕層への到達は現実的な目標となります。

Q. 富裕層はどんな資産運用をしていますか?

野村総研の調査では、富裕層の資産に占める株式・投資信託などリスク資産の割合が、マス層(一般層)と比べて高い傾向があります。具体的には、国内外の株式・インデックスファンド・不動産(REIT含む)・外貨建て資産などを組み合わせたポートフォリオを持つケースが多く見られます。

Q. 超富裕層(資産5億円以上)は日本に何世帯いますか?

2024年の野村総研調査によると、純金融資産5億円以上の超富裕層は日本に約9万世帯存在します。全世帯の約0.16%、つまり約620世帯に1世帯という割合です。超富裕層の資産構成は富裕層と比べさらにリスク資産比率が高く、プライベートバンキングや海外投資も活用しているケースが多いとされています。

まとめ:富裕層を目指すために今日から始めること

本記事の内容を振り返ります。日本の富裕層・超富裕層は2024年時点で約165万世帯・全世帯の約2.9%に達し、過去最多を更新しています。各年代の貯蓄中央値と比較すると、多くの世帯が「資産形成の余地がある」ことも見えてきます。

年収500万円以上の会社員にとって、富裕層は「一部の特別な人だけが到達できる世界」ではありません。NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用し、長期・分散・積立の原則を継続することで、50〜60代での準富裕層・富裕層到達は十分に現実的な目標です。

大切なのは「いつか始めよう」と先送りにしないことです。複利の効果は時間が長いほど強力に働きます。まずは今月から、NISAの積立設定やiDeCoの加入手続きを始めてみましょう。資産形成の第一歩は、小さくても「今日」踏み出すことにあります。

この記事を書いた人

マネーパスポート運営部

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